モバイルバッテリーの発熱が怖い人へ。CIO「SMARTCOBY SLIM 5K セーフティモデル」を調べてみた

最近、モバイルバッテリーの発火事故がニュースになることが増えてきましたね。電車やバスの中でバッテリーが発火した、なんて話を聞くと、「自分が使っているものは大丈夫なのかな」と不安になる方も多いのではないでしょうか。

私もそんなひとりで、なんとなく気になって調べているうちに、ちょっと面白い商品を見つけました。今日はそれをご紹介したいと思います。

CIO「SMARTCOBY SLIM 5K セーフティモデル」とは?

見つけたのは、CIO(シーアイオー) という日本のメーカーが出している「SMARTCOBY SLIM 5K セーフティモデル」というモバイルバッテリーです。

CIOは充電器やモバイルバッテリーを専門に扱う大阪のメーカーで、日本国内でも一定のファンがいるブランドのようです。

この「セーフティモデル」、名前からして安全性を意識した商品なのかな、と思ったらそのとおりで、ユーザーの「発熱をできるだけ抑えて使いたい」という声に応えて作られたモデルだそうです。


この商品が生まれた背景

CIOのサイトによると、SMARTCOBY SLIM 5Kシリーズには「ハイパフォーマンスモデル」と「セーフティモデル」の2種類があります。

両者のハードスペック(サイズ・重量・ポートなど)はまったく同じで、違うのは出力と発熱を制御するプログラムだけとのこと。

発熱を抑えることを優先した結果、充電速度は少し落ちますが(iPhone 16 Proをフル充電するのに約170分、ハイパフォーマンスモデルは約150分)、その分、本体が熱くなりにくい設計になっているようです。

「多少遅くてもいいから、とにかく安心して使いたい」という方には、このセーフティモデルのほうが向いているかもしれません。

SMARTCOBY SLIM 5K セーフティモデルの主な特徴

厚さ8.7mm、重さ約117gの超薄型ボディ

まず目を引くのが、その薄さです。厚さはなんと約8.7mm。重さも約117gと、財布に近い感覚で持ち歩けるレベルです。

サイズは約 102 × 70 × 8.7 mm で、スマートフォンと重ねて持っても手に収まりやすい設計になっています。カバンの中の小さなポケットにもスルッと入りそうです。

ボディはアルミ合金製で、見た目もシンプルでスタイリッシュ。iPhone に重ねたときにカメラ部分に干渉しない設計になっている点も、細かい配慮を感じます(ただし、miniシリーズは本体サイズより大きいためはみ出してしまうとのことです)。

Qi2対応でiPhoneにピタッとくっつく

SMARTCOBY SLIM 5K セーフティモデルは、Qi2(チーツー)という規格に対応しています。

Qi2はAppleのMagSafe技術をもとにした規格で、マグネットでスマートフォンに吸着させながらワイヤレス充電できるのが特徴です。

対応機種はiPhone 12〜iPhone 17シリーズやPixel 10シリーズなど幅広く、iOSのアップデート後も安心して使えるよう、MagSafe技術に準拠した設計になっているそうです。

ワイヤレス充電時の最大出力は15W。ただし、これはiOS 17.4以降をインストールしたiPhone 12以降のモデルに限定されます。iPhone 11以前やSEシリーズ、iPhone 16eへのワイヤレス充電は最大7.5Wになる点は覚えておいてください。

また、気温25℃以上の環境や、動画視聴・ゲームをしながらの充電では充電速度が低下することがある、とも明記されています。正直に書いてくれているのは好感が持てますね。

USB-C 1ポートで最大20W有線充電にも対応

ワイヤレスだけでなく、USB-C ポートを使った有線充電(最大20W) にも対応しています。iPhoneをはじめ、GalaxyやXperiaなどのAndroidスマートフォン、さらにiPadなどのタブレットへの充電も可能です。

ポートはUSB-C 1つのみなので、そこだけ注意が必要です。

「完全パススルー充電」という機能

少し気になったのが「完全パススルー充電」という機能です。

一般的なパススルー充電は、モバイルバッテリーを充電しながら接続した端末も同時に充電できる機能ですが、CIOの「完全パススルー」はさらに一歩進んでいて、モバイルバッテリー本体が満充電になった後は、バッテリーを介さずに端末へ直接電力を供給する回路に自動で切り替わるとのこと。

これにより、バッテリーセルへの負荷を減らし、長寿命化や安全性向上につながる設計になっているようです。自宅での「置きっぱなし充電」派の方には特に嬉しい仕様かもしれません。

なお、完全パススルー充電時のワイヤレス出力は5Wになる点は注意してください。

気になる「実質容量」の話

公称容量は5000mAhですが、モバイルバッテリーは充電時にエネルギーロスが発生するため、実質容量は約3000mAh(5V/2A換算)になるとのこと。公称容量の約60%です。

さらに、ワイヤレス充電時は電磁誘導のロスが加わるため、実際に端末へ届く電力はさらに少なくなります。急速充電(PD 9Vなど)使用時も変換効率の影響で放電容量が下がる場合があるそうです。

「5000mAhだからスマホを1.5回充電できる!」と期待していると、実際にはそこまでいかないことがあります。ただ、この点はどのモバイルバッテリーにも共通する話で、CIOがきちんと開示していることは評価できると思います。


まとめ:メリットとデメリット

メリット

  • 発熱抑制を優先した設計で、安心感がある
  • 厚さ8.7mm・重さ117gの超薄型・軽量
  • Qi2対応でiPhoneにマグネット吸着しながらワイヤレス充電可能
  • 有線でも最大20W出力に対応
  • 完全パススルー充電でバッテリーへの負荷を軽減
  • 日本メーカーによるサポート・保証対応あり
  • モバイルバッテリー回収サービスあり(使い終わったあとの処分も安心)

デメリットと対策

デメリット対策・補足
ハイパフォーマンスモデルより充電速度がやや遅い(約170分)急ぎでない日常使いなら問題になりにくい
実質容量は公称の約60%(実質約3000mAh)「スマホを1回しっかり充電できる」程度の期待値で使うのが現実的
ポートがUSB-C 1つのみ同時に複数デバイスを充電したい場合は別製品を検討
iPhone mini シリーズには本体がはみ出すmini ユーザーはサイズを確認してから購入を
ワイヤレス充電は高温環境・使用中は速度低下あり充電速度重視なら涼しい場所で・スマホ操作を控えめに

こんな人に向いているかも

  • モバイルバッテリーの発熱が気になっていた方
  • 毎日スマホと一緒にバッグに入れて持ち歩きたい方(薄さ・軽さ重視)
  • iPhoneをワイヤレスでスマートに充電したい方
  • 充電速度よりも安心・安全を優先したい方

逆に、「とにかく大容量が欲しい」「複数デバイスを同時充電したい」という方には、容量や端子構成が異なる別の製品のほうが合うかもしれません。

製品仕様(参考)

項目仕様
型番CIO-MB20W1C-5K-WL15
サイズ約 102 × 70 × 8.7 mm
重量約 117 g
バッテリー容量5000mAh(実質約3000mAh)
ポートUSB-C × 1
有線出力最大 20W(PD3.0対応)
ワイヤレス出力最大 15W(Qi2)
付属品取扱説明書、USB-C to USB-Cケーブル(50cm)
サイクル回数約500回
メーカー希望小売価格5,980円(税込)

発火事故のニュースが続く中、「なるべく熱くならない設計」を明確に打ち出したモバイルバッテリーは、探してみると意外と少ないと感じました。「多少遅くてもいい、とにかく安心して使いたい」という方は、一度チェックしてみてはいかがでしょうか。

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